2025/05/31 (土)
矯正専門医の落とし穴
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現在、日本には医師、歯科医師に専門医制度が開始されています。これはそれぞれの診療科の専門医として国が認める制度です。
外国では早くからこの専門医制度は始められています。しかしその専門医制度の成り立ちが日本と異なっており、外国では国が認めることは同じでもその専門医をあらゆる面で国がサポートしている点です。例えばある専門医と患者さんとのトラブルがあった時は国は専門医を専門医の有資格者として保護し、患者さんは他の専門医を受診できません。
一方、日本では国民に対しての専門医としての一つの評価でしかありません。患者さんは資格のない医師より認定医、認定医より専門医が良いかなあというような感じです。
そこで矯正歯科の専門医制度に目を向けると、まず、大学に5年在籍した後、患者さんの治療症例を5つ認定医委員会に提出して評価を受け、合格すると矯正歯科の認定医となります。その後、大学か専門医のいる歯科医院で研鑽を積み、専門医認定医委員会の審査を受けてそれに合格すると初めて矯正歯科専門医の資格を得ることができます。
一見、いい制度だと思われますが、本当に専門医として認められる歯科医師もおられることは確かですが、その裏では、大学在籍期間をごまかしたり、提出する治療症例を他人から借りてきたり、認定する側の歯科医師との忖度で合格したりするものもあります。
大学の教授など、傷心のため自分の研究や教育に重点を置いてきたため、肝心な患者さんを診るという臨床をなおざりにしたことで肝心な治療はできない先生も多く、普通であれば矯正専門医を得ることは出来ていないのが現状です。しかし歯科大学の教授が専門医の資格を持たないで臨床の教授として君臨するのはおかしいということで、すべてのしか大学の教授には専門医の資格を与えたと聞きます。
日本では資格を得たいと考えている歯科医師と資格を与える側の歯科医師はどうしても”同じ穴のむじな”なのです。コネがあると容易に資格を得ることが可能になります。
矯正治療を失敗しても死ぬようなことではないかもしれませんが、患者さんは専門医という看板だけが、一つの評価する資格です。たくさんの矯正専門医に治療を受けることができれば、比較することが可能ですが、現実はできませんので、矯正の先生を選ぶには、容易に始めるのではなく、スタッフや衛生士の対応、矯正医の本質をしっかり見分けて自分の勘を働かせ、治療開始を決断をすることをお勧めします。 |
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